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「スズキにおけるNX、Tc、JTを活用した二・四輪開発事例
~設計者が3D設計し、リアルタイムなDMUをするには~」
スズキ株式会社 デジタル技術部 企画推進課 課長 倉田 効市朗氏
全社的にNXを活用
シーメンスPLMソフトウェアが開催する年次カンファレンス「Siemens PLM Connection Japan 2009」の事例セッションで、 スズキ(株) デジタル技術部 企画推進課 課長 倉田 効市朗氏が講演しました。スズキのデジタル開発では、全社的にNXを活用し、設計者が3D設計してリアルタイムなデジタル・モックアップを実現しています。 デザインから、設計、生産の要件をすべて3D CADで包括的に共有することで、設計と製造をプロセスレベルで連携できることが強みです。
NXへの取り組みは、1998年に米GMとの関係を強化した頃にはじまりました。それまでのCADシステムは、自社開発のシステムと別のパッケージ製品を部門別に使い分けてきましたが、2002年より全社的にNXを使用することを決め、いまでは完全にNXに切り替わっています。
倉田氏は、「スタイリング(意匠)から設計、生産と流れるプロセスをすべてNXで回しています。 CADを使えない人にはJTフォーマットで部品の形状やDMUを見てもらいます。また、商品カタログにJTフォーマットを使うなど、 マーケティングに展開することもできますから、全部門で3D CADデータを使い回している状態です」と話します。
現在は、設計者自身が3D CADを操作して設計検討し、デジタル・モックアップにデータ入力してデジタル・モックアップ上でレイアウト検討するところまできています。 そうなると、設計者の作業負担が増すことになりそうですが、同社は3Dデータ作成において、設計と詳細なモデリングを分け、 詳細なモデリングはモデリング部門が作成することで作業負荷を分散し、設計者が本来するべき設計に絞ることで3D設計を実現しています。
「3D設計は後工程を楽にするためと設計者に思われがちですが、設計者自らが喜んで使ってもらえる仕組みを提供することが必要です。自社CADでよく使われていた機能をNXの基本機能を補完する“便利コマンド”として取り入れたり、デジタル・モックアップに実際に触れてもらう演習を実施したりするなど、 設計者のためにさまざまな取り組みを行っています」(倉田氏)
Teamcenterで一元管理
NXで作成する3D CADデータは、すべてTeamcenterで一元管理します。プロセスは徹底しています。NXはTeamcenterから立ち上げて設計作業し、ローカルにデータをダウンロードして設計作業を行うことを許していません。 これにより、データの二重保管が行われることはなくなり、設計者同士でリアルタイムなデジタル・モックアップを共有できるようになります。
データ更新もリアルタイムになります。データは設計検討中のものを含め、すべてTeamcenterに保管されているため、 デジタル・モックアップ内のデータは常に最新であることが保証されます。進捗はデータにステータスを付けることで管理しています。 進捗遅れの部門にはDMU管理部門が催促し、ゲートごとの進捗を管理しています。
デジタル・モックアップの効果は、部品干渉などを早期に発見して対策できたことにより、設計変更件数の50%削減、型改修費の50%削減として顕在化しています。3Dデータを活用した物作りに関しても、早期に生産要件を確定し、製造部門に渡せることによる効果が顕著だったといいます。
倉田氏は、「今後は二輪車のデジタル開発をはじめ、メカトロニクス、業務の見える化など、さまざまな課題を解決していく方向です。 デジタル・モックアップの次の段階として、CGをより効果的に使った見える化があるのではないかと考えています」と話しています。
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