Siemens PLM Connection Japan 2009

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「情報のデジタル化をベースとした開発・設計の効率化」


日産自動車株式会社 エンジニアリングシステム部 部長 山本 泰司氏

モデル・フリーズから量産までの期間を大幅に短縮


 シーメンスPLMソフトウェアが開催する年次カンファレンス「Siemens PLM Connection Japan 2009」の事例セッションで、 日産自動車株式会社 エンジニアリングシステム部 部長 山本 泰司氏が講演。同社の進める研究開発分野のプロセス&情報システム改革について明らかにしました。

  自動車開発は、キックオフからモデル・フリーズ、量産へと進みます。 日産自動車の同分野におけるプロセス改革は、この開発プロセスにおいて、モデル・フリーズ以降の短期化を目標にスタートしました。 1997年頃よりデジタル・モックアップへと移行して試作型を廃止し、期間を約21カ月に短縮しました。

山本 泰司氏  今回紹介されたV-3Pプロセスは、自動車開発のノウハウをデジタル化し、グローバルな開発拠点を結んだ“デジタル・コラボレーション”を実現するものです。 2005年に導入されたV-3Pプロセスでは、モデル・フリーズから量産までの期間がわずか10.5カ月になった「ノート」をはじめ、 「ウイングロード」「スカイライン」「インフィニティEX35」など、数多くの車種で実績を積み、すでにグローバル展開されています。

 山本氏は、「ノウハウのデジタル化と設計・実験・試作のデジタルコラボレーションプロセスによって、 モデル・フリーズ以降、手戻りを極少化して車を仕上げることができるようになりました」と話します。

 数十人のベテランエンジニアが約3年をかけて作り上げた「ノウハウCAD」とだれもが使える「ナレッジテンプレート」により、 特に海外スタッフや新人も、ベテラン並みの作業品質で設計開発を進められるようになりました。


劇的な効果を実感。BOM/PDM/CADを統合したPLMへ


 V-3Pプロセスを具現したのは、I-deasをベースとした3D CAD(途中からNXへ移行)、TeamcenterによるPDM、およびG2BによるBOMの統合です。 この新システムでは、設計BOMと生産BOM、およびPDMを統合し、情報量は以前の約5倍になりました。 設計の出図情報をリアルタイムかつグローバルに共有できるようになり、BOMに正確なデータを投入しておけば、 一夜にして自動車1台分の部品データをデジタル・モックアップとして再現することができます。

 このV-3Pプロセス適用後のQCT(品質、コスト、期間)について検証したところ、すべてに劇的な効果が見られました。

「開発現場が使いやすいものを提供する、という考えでシステム化を進めてきました。最近では特に、履歴データを持たず、 軽いJTフォーマットを中間層に置くことで、ルノーやサプライヤーとのデータ交換をよりスムーズにできることも確認できました」(山本氏)

 これらの成功を受け、日産自動車は、今後、上流の企画・構想段階において、未成熟で曖昧な情報を共有するBOMとして「Early BOM」も実現したい考えです。 将来は、このEarly BOMを含めたBOM/PDM/CADを統合したPLMを実現し、ノウハウCADをそれぞれの拠点で活用しながら、ネットワーク型の研究開発をさらに最適化していく方向です。

 山本氏は、「新車開発におけるグローバルなデジタル活用の最大化に、日産はチャレンジし続けます」と力強く講演を締めくくりました。


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